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おバカ男子の好物全部のせ作品『監獄学園』

『アゴなしゲンとオレ物語』で知られる平本アキラの漫画をアニメ化。女子風呂を覗いた罪で学内の監獄に入れられた男子高校生5人の、高校生活をかけた脱出劇「監獄学園(プリズンスクール)」。

とにかく下ネタに始まり下ネタに終わると言っても過言ではないです。たたみ掛けるように連発されるお下劣ギャグが「これが俺のやり方だ!お上品ぶってるヤツは見なくていい!」と言わんばかりでもはや清々しいくらいです。しかし、侮ってはいけません。ただ品のないネタで失笑を頂戴する程度の、志の低い作品ではありません。決してお茶を濁すためのつなぎとしての下ネタではない、いかに下ネタを「ガチ」でやるかという、作者・制作陣の本気が全編通してひしひしと伝わってくる、そんな作品です。

ネタバレになってしまうので、詳しくは書けないのですが、ときに下ネタは脱獄のためのギミックとなり、またときに心理戦の主戦場ともなります。監獄から脱出しようとする人間と、彼らを押さえ込もうと画策する人間、その2つの勢力が繰り広げる丁々発止の攻防戦に、がっちりと下ネタが噛み合っているため、むしろ下品であることが必然的、当然のことであるかのように感じさせます。非常にシリアスで手に汗を握る展開を見せるからこそ、そこにある下ネタのバカバカしさも際立つというものです。

登場人物は、主人公こそいわゆる「巻き込まれ型」のテンプレ主人公的ですが、そのほかのキャラは個性派揃いのため、ちょっとしたやり取りでも楽しませてくれます。自称「練馬一の知将」の三国志オタク・ガクト、すぐ血を吐くジョー、マゾ巨漢のアンドレと、主人公パーティは変人揃い。敵対する裏生徒会もSっ気溢れつつ、それぞれ別方面でぶっ飛んでいます。そして、もちろんそれら個性も、下ネタと同様に脱出をめぐる攻防戦に組み込まれているというわけです。

総じて、バカに見せかけておいてかなりカッチリと構成が作られているため、冷静に眺めると完成度の高さに気づくと思います。下ネタ、お色気、友情、脱獄と男子が好きそうなもの山盛りで、かつさり気なくここまで丁寧に仕上げてくれるサービス精神。あっぱれです。おバカなものを楽しむゆとりがある人は、ぜひ「監獄学園」を観て正しく時間を無駄にしてはいかがでしょうか。