未分類

驚きの140分ワンカット『ヴィクトリア』

『ヴィクトリア』は2015年にドイツで製作されたクライムサスペンスで、その驚きの撮影方法で映画ファンの注目を集め、高く評価されている映画です。
その驚きの撮影方法とは、映画まるまるワンカットで撮られていることです。
140分にも及ぶ本編は、1度もカットされることなく長回しワンショットで撮られています。
ワンカットもどきの映画などは多々ありますが、本当にカットなしをやり遂げた映画は稀有でしょう。
カットなしですから当然時間が進むスピードは映画を見ている我々が過ごす時間と同じで「異国の夜の街で過ごす140分の間に主人公のヴィクトリアに何が起きたのか」を観客が追体験できるような面白いつくりになっています。
私がこの映画を気に入った理由は、ワンカット撮影という技法によって、街やその場の空気感をありありと感じ取ることができる点です。
この映画について「突っ込みどころが多い」などという批判をしばしば見かけます。
しかし、考えてみてください。
海外旅行に行ったことのある人ならわかるかと思いますが、異国の深夜~早朝は、人をおかしくさせる“何か”があると、私は思うのです。
その、海外の街特有の空気感をこの映画はワンカット撮影によってまるまる切り取っていると私は感じました。
私自身ではないのですが、友達と海外旅行に行った際に、友達のあまりのハメの外しっぷりに驚いてしまったことがあります。
いつもは引っ込み思案でおとなしいタイプの友人が、海外旅行に行き夜を過ごすにつれ「クラブに行こう」「バーに入ってみよう」などかなり荒唐無稽な行動に出たので「それはさすがに危ないんじゃない」と止めた思い出があります。
深夜~早朝の海外の街には、人をおかしくさせるパワーが絶対にあるんですよね。そう考えると、この映画の主人公のヴィクトリアにも共感できるはずです。
果たしてヴィクトリアはどんな運命に翻弄されることになってしまうのか、ぜひ一度は見てほしい映画です。